ゲストに質問するときは『占い師型』より『扇形』
『占い師型』より『扇形』になろう
先日の記事で澤さんと小島さんのセッションで質問する時は占い師型じゃなく扇形にしようとのお話がありました。
- 質問する時は扇型にしよう
- 扇型なら質問の内容も答えもみんな共有できる
- 日本人は占い師型になりやすい
- 占い師型だとその一人しか質問がわからないし答えも共有されない。非常に勿体無い
この件についてもう少し掘り下げていきたいと思います。
占い師型
そもそも占い師型って?
ゲストに対して1人ずつ質問をする形です。他の方は自分の順番がくるまで行列を作ります。
メリット
- ゲストと1対1で質問したい
- 他の人に自分の質問が聞かれない
- 他の人に自分の質問の答えが聞かれない
デメリット
- 他の人と質問内容が共有できない
- 他の人へ質問内容に対する答えが共有できない
- ゲスト側からすると同じ質問内容がでる可能性がある(質問内容がいっしょだが少しだけ違うなど)
- ゲスト側からすると先程の答えより良い答えが思いついても伝えられない
- 時間が掛かる
- 議論に発展しにくい
とにかく時間が掛かります。そして同じような質問が出たりするとなおさら時間の浪費となります。みんながいっしょに聞いていてくれたら後続の質問は解決してそこから新しい質問に発展したかもしれません。
扇形
扇形は質問者がゲストを取り囲みます。円形になるとゲストは後方にも気を配る必要があるため、ゲストの背面は壁などが良いでしょう。
メリット/デメリットは占い師型と真逆となります。
懇親会ではよく見る光景だと思いますが、イベントではあまり見られない気がします。
そもそも何故1対1で質問するのか?
セッション終わりに『質問はありませんか?』と問いに対して手を挙げる人は少ないです。ですが占い師型ではそれよりも多くの人が並びます。
つまり『質問したいけど公にするほどの質問ではない』と自分で思い込んでいるのです。もしくは『人前で質問することが恥ずかしい』のです。
それは貴方自身が決めつけているだけなのです。ゲストはどんなことでも質問して欲しいし、誰かが質問することで他の人も質問に対するハードルが下がるでしょう。そうして勉強会などで質問や議論が当たり前になればより良いインプット/アウトプットが得られると思うのです。
占い師型でもったいないと感じたイベント
以前参加したProduct Manager Conference2016というProduct Managerが集まるイベントでは登壇者が発表を終えた後に Ask the Speakerという別コーナーで質問することができるというとても素晴らしい催しがあったのですが、こちらは占い師型だったため数人が並んでおり、全ての人の質問に答えている時間が少なさそうでした。Product Managerのイベントに登壇するぐらいですから素晴らしい方ばかりです。Product Managerは日本でようやく名前が広がってきたこともあり、情報も少ないために色々と聞きたいことがあったと思うのです。これが扇形であれば非常に有益な情報が共有されたでしょう。
(私は色々な人のお話を聞きたかったので横で聞いていましたが、盗み聞きをしているようで非常に浮いておりました…)
イベントでは扇形を推奨しよう
日本では恥の文化というか、変な質問をしたらどうしようとか周りに聞かれたくないなどの気持ちが強いように感じます。私もそうでした。
ですがそれよりも質問内容はその答えを共有し、皆で議論することのほうがよっぽど有意義であると感じました。自分の質問がレベルの低い質問だったとしても、どうせ誰も覚えちゃいません。いや、その質問をしてくれたおかげで他の人も知りたかった答えが聞けたかもしれませんし、発展したかもしれないのです。自分が壁を作っているだけなのです。
私は澤さんと小島さんのセッションを聞いて以来、扇形で議論できるように推進していく次第です。この記事で今後の勉強会やセミナーなどで扇型が当たり前の光景となり、活発に質問が飛び交う有益なイベントが増えることを心より望んでいます。